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宇都出ブックセンター本が大好きな宇都出雅巳(まさ)が、本の紹介をしています。
2004.09.19 Sunday
珍しく、さわやかなユダヤ人本
ユダヤ人の頭のなか アンドリュー・J・サター 「ユダヤ人」というと、おどろおどろしいか、お金の匂いのする本ばかりだが、この本は全く異色。 とってもさわやかな本なのです。 まず、最初は「ユダヤ人の総人口は?」という当たり前の質問から入っています。 そして、ユダヤ人に関するさまざまな統計データが紹介されたあと、第2章は「ユダヤの歴史早わかり」。 「へーーそうだったんだ。」 なんとなくわかったつもりになっていたユダヤの歴史がとてもわかりやすく解説されています。 これだけだと、単なるわかりやすい社会・歴史の本で終わりますが、第4章からの第2部が本番。ユダヤ式思考の技術が、その歴史とのからみで体系的に解説されています。 見出しだけ並べると、 ●実践脳力を鍛えろ チャンスをつかめ 損切りせよ 知らないことは何かを知れ 情報伝達は明快に ●思考能力に制限なし 権威に挑戦せよ 異なる意見に寛容であれ シカタガナイは存在しない ●頭脳フリークを目指せ 論理と想像力を同時に使え 学習好きになる あなたの子どもに、学ぶことの楽しさを教えよう 他人の成功を称賛する ●頭脳に国境なし 他国の言語や文化に学ぶ 非排他的ネットワーク 新しい状況に自分の文化を適応させる ●ココロは頭脳の一部 他人が何を考えているのか推測する ユーモアで、光を 社会正義のために立ち上がれ チャリティー(施し)をせよ 当たり前といえば当たり前のことばかりで、 何か特効薬が書いてあるわけではありませんが、 ドーンとくる骨太の技術です。 最後にこういった思考の技術よりも大事なことが紹介されています。 それは、 ●夢● です。 「あなたの夢はなんですか? あなたは夢を持っていますか?」 著者はこう問い掛けます。 そして、 「夢にはある種の「質」が必要です。つまり、あなたの心の底から湧き上がってくるものであるべきなのです」と。 冷静な頭と熱い心が同居している本です。お勧めですよ。 そして、追伸 本の最後のエピローグのタイトルは 「マイノリティ意識が未来を開く」 ユダヤ人と同様、世界のマイノリティである日本人に訴えかけるメッセージです。 日本の経済的な地位はこれからますます低下していくかもしれませんが、日本の果たせる役割はますます大きくなると思っています。 今年、なくなられた歴史学者の網野善彦さんは、稲作・定着というイメージだった日本像を大きく変えられました。 日本人は多くの島からなる国であり、もっと外に開かれ、自由に動き回る民であってもいいはずです。 「ユダヤ人の頭のなか」ならぬ、「日本人の頭のなか」を将来書くことを目指して、まずはユダヤ人に学んでいきたいと思いました。 コメント
みかこさんへ
コメントありがとうございます。 ぜひ、読まれた感想を聞かせてください。 「骨太」。私の好きな言葉ですが、確かになかなか出あえないかもしれませんね。 みかこさんにとって、この本はどうでしょう? 気になるところです。 またコメントください。
| Masa@宇都出 | 2004/09/25 10:09 AM |
いつも読ませていただいてます。勉強になることが多いです。
「ユダヤ人の頭のなか」、書店で見かけたのですが、手にとってみませんでした。でもなんとなく気になっていて・・・ 早速買いに行きます。「骨太の本」、ちかごろ、本当に出会ってません。
| みかこ | 2004/09/23 1:01 PM |
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