宇都出ブックセンター

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「アスペルガー症候群」とは天才・偉人のこと? それとも全員なのかも?
 「アスペルガー症候群」

最近、ちらほら目に付く言葉ですが、あまり興味を持っていませんでした。

ただ最近、コーチ仲間から、これについての話を聴いて、「これは自分や聴くことにかなり重要かも」と思って、とりあえず新書の解説本を読んでみました。

この「アスペルガー症候群」の人は、いわば人間関係における「困った人」と言えるかも知れません。

ただ、この本を読んでいくなかで、「これ自分のこと?」と思うこともちらほらありました。本書の見出しを参考に、アスペルガー症候群の人の特徴というのを挙げていきますので、読んでいるあなたも、自分自身と照らし合わせてみてください。

‖里篆瓦共鳴しにくい

難しくは「相互応答性の障害」というそうですが、具体的には、視線があいにくい、声の調子が単調、表情や身振りに乏しいということ。また、社会的関係に考慮せず、対等な口をきいて、生意気、図々しいと思われることがあるといいます。さらには、相手の発言内容とは関係なく、一方的に話をするなど。

さて、どうです? この最初の条件だけで、「自分もそうかも……」と思った人がいるのではないでしょうか?

 私なども昔は人の話を聴けない人で、けっこうこれだったと思います。というか、私が聴き方講座をやってきた体験からいうと、かなり多いのではないでしょうか? 

また、身振りなどは日本人は欧米人に比べれば乏しいですから、欧米人からみれば、日本人はこの条件だけからすれば、ほとんど「アスペルガー症候群」だったりして……

⊃佑箸凌凸な関係が育まれにくい

,らの結果として、友人ができにくいということになります。もともと、友人を求める気持ちも希薄だといいます。

「うーん」。自分も友達少ないですし、人付き合いもよくないので、まさに「アスペルガー」かも?です。たとえば、本書の次の表現も、「そうそう」とうなづけます。あなたはどうですか? 
こうしたタイプの人が他の人と接点をもちやすいのは、同じ興味や関心を共有することによってである。お互いが直接に向き合うというよりも、どちらもが、同じ関心事に向き合うことで、並列的な関係が成立する。こうした関係の方が楽であり、また必然性があるものとして感じられる。
共通の趣味や仕事で結ばれることは多いのではないでしょうか? また、多かれ少なかれ、人は人間関係に悩んでいるので、基準の置き具合によって、かなりの人がこの条件からは「アスペルガー」になるような気がします。

A蠎蠅了訶世嚢佑┐蕕譴覆

相手の立場にたつ、なんていうのは、なかなかできないですからね。これもどの基準におくかで変わってくるように思います。これはまた次のようなことをもたらすそうです。
そのため、人に不愉快な思いをさせたり、傷つけたりしてしまいやすいが、大抵は、自分の行為を相手がどう受け取るかがわからないことによる。本人は至って悪気のない意図しかもっていないのだが、それが、場を読めない非常識な行動になってしまうのである。
「うーん」。これも大学生の頃から、「あなたは人をけっこう傷つけるでしょ」といわれたことが結構あるので、この条件からも「自分はアスペルガーかも」と思ってしまいます。でも、これも、多かれ少なかれ、ほとんどの人がそういう体験を持っているのでは? 違います?

いちいち解説していたら、とんでもなく長くなりそうなので、とりあえずそのほかは箇条書きにします。ほかにどんなのがあるかというと……


ぁ嵜瓦粘兇犬襦廚海箸難しい

ゴ蕕簓従陲鮓分けられない

 私は人ごみで知っている人をすぐに見つけられるという特技があるので、これは違うかも……

周囲の感情に無頓着である。
 これはちょっと関連部分の引用をします。

自分の視点に囚われているため、周囲からどう思われるかよりも、自分の流儀や感性、理屈を優先する。みんなと和気藹藹と行動するということはスタイルに合わない。自分の興味以外、周囲の気持ちや関心はあまり眼中にないため、「自己中心的」であるという誤解を受けることもある。他人の気持ちを考えないということよりも、それが目に入らないため、考えようがないのである。自分が言ったことで、相手がひどく衝撃を受けていても、そのことに気づかない。

私は高校の修学旅行で北海道に行ったとき、グループ単位の自由行動で、「ビール飲もう」というほかのメンバーの意見に猛然と反対し、「こそこそ隠れて飲むのは卑怯だ。飲むのなら先生の前で飲もう」と口走りました。これは今思うと、かなり「アスペルガー」だなあと思います。ただ、全く周囲の気持ちに目が向いてないかというとそうでもない気がしますが……。

Ц生貲塾呂詫イ譴討い討皀灰潺絅縫院璽轡腑麈塾呂貌颪△

┘灰潺絅縫院璽轡腑鵑一方通行である

感情が言葉にならない

難しいことはよく知っているが、日常的な会話は苦手である

ごっこ遊びが苦手で、言葉を文字通りに受け取る

同じ行動パターンに固執する

 「反復」を好むということだそうですが、「高速大量回転法」なる試験勉強法を提唱し、「繰り返し」の大事さを訴えている私は、「アスペルガー」であり、しかも「アスペルガー」教育をしているのかも……。

狭い領域に深い興味をもつ
「狭い」というのはどの程度をいうのかしれませんが、私なども「コーアクティブ・コーチング」なんていう領域にここ10年ちかく興味を持ち続けているのは、当てはまるかもしれません。でも、趣味といえば、こうなりますよね。

秩序やルールが大好き

細部に過剰にこだわり、優れた記憶力を持つ

私はけっこう大雑把なので違うかなと思う一方、ある部分にはけっこうこだわるところもあるので……。なんともいえないですね。

感覚が繊細である
「繊細」なんていうのも「繊細」なことで判断がしづらいですが、自分は「繊細」ではないですね。ただ、ある部分では「繊細」か……。なんて考えるとほんと判断が難しいです。

動きがぎこちなく、運動が苦手

粟依整頓が苦手で段取りが悪い
これは当てはまる人が多いでしょう。本屋でも「整理術」「段取り術」の本は結構出ていますからね。

癇癪やパニックを起こしやすい

位漢曚箒想にふける

さてどうでしょう? あなたもけっこう当てはまって、「私もアスペルガー症候群かも?」と思ったのではないでしょうか?

ただ、すでにおわかりのように、「アスペルガー症候群」にはなかなか優れている部分があるのです。本書では、以下のの強みを挙げています。上に挙げたものと重なりますが……

    1:高い言語能力がある
    2:優れた記憶力と豊富な知識がある
    3:視覚的処理能力が高い
    4:物への純粋な関心がある
    5:空想する能力がある
    6:秩序や規則を愛する
    7:強く揺るぎない信念をもつ
    8:持続する関心、情熱をもつ
    9:孤独や単調な生活に強い
    10:欲望や感情におぼれない


どうです? なんだかとてもすごい人に思えませんか? なにやら成功者、天才の資質にも思えてきたりします。

実は本書はコラムのように、多くの偉人・成功者の逸話が挿入され、彼らが「アスペルガー症候群」だった(本当かどうかわかりませんが……)としています。たとえば、一部を挙げると

 ビル・ゲイツ
 スティーブ・ジョブス
 ガンジー
 ウォルト・ディズニー
 野口英世
 チャールズ・ダーウィン
 宮沢賢治


ただ、歴史上の偉人などは、必ず、上に挙げられた10の資質のどこかには当てはまりますよね。かなり眉唾に思えてきます。さらに、本書では、アスペルガー症候群の7つのパーソナリティ・タイプも紹介されていますが、7つもあれば、どこかに当てはまりそうな気がします。「アスペルガー……」なんてつけなくても、「人間の7つのパーソナリティ・タイプ」といってもいいような。そこは本書を読んでみてください。

こんな天才、偉人とも思えるような「アスペルガー症候群」の人とうまく付き合うコツも紹介されています。

 1:枠組みをしっかり作り、ルールをはっきり示す
 2:過敏性に配慮する
 3:本人の特性を生かす
 4:弱い部分を上手にフォローする
 5:トラブルを力に変える

といったところです。これも、「アスペルガー症候群」の人に限らず、人間一般に当てはまるようなコツのような気がしますがどうでしょう? また、このコツを使う人は、「アスペルガー症候群」ではない、いわゆる「健常」な人ということになるのでしょうが、それっていったいどんな人で誰なんでしょう?

本書で述べられている「アスペルガー症候群」の特徴をあえて引っくり返してみると、「健常」な人の特徴が見えてくるのかもしれません。ためしにやってみると次のとおりです。

‖里篆瓦共鳴しやすい

⊃佑箸凌凸な関係が育みやすい

A蠎蠅了訶世嚢佑┐蕕譴

ぁ嵜瓦粘兇犬襦廚海箸簡単

ゴ蕕簓従陲鮓分けられる

周囲の感情に気を配る

Ц生貲塾呂詫イ譴討い謄灰潺絅縫院璽轡腑麈塾呂ある

┘灰潺絅縫院璽轡腑鵑双方向である

感情を言葉にできる

日常的な会話が上手

ごっこ遊びが上手で、言葉を文字通りに受け取らない

同じ行動パターンに固執しない


狭い領域に深い興味をもたない

秩序やルールが大好きでない

細部に過剰にこだわらず、優れた記憶力を持たない


感覚が繊細でない

動きがスムーズで、運動が得意

粟依整頓が得意で段取りがよい

癇癪やパニックを起こしにくい

位漢曚箒想にふけらない


まあ、逆が真とは限らないので、強引なことは承知ですが、これもなんともすごい人というか、かなりの人のように思えますよね。

さらにしつこく(これは「アスペルガー症候群」っぽいかもしれませんが)やってみることにして、先ほどの「アスペルガー症候群」の人の強みをひっくり返して、「健常」な人の弱みとしてみましょう。

    1:高い言語能力がない
    2:優れた記憶力と豊富な知識がない
    3:視覚的処理能力が低い
    4:物への純粋な関心がない
    5:空想する能力がない
    6:秩序や規則が嫌い
    7:強く揺るぎない信念がない
    8:持続する関心、情熱をもたない
    9:孤独や単調な生活に弱い
    10:欲望や感情におぼれる


かなり、ひどいですね。こんな「健常」な人が「うまく付き合う」といっても、ちょっと無理があるというか、かなり上から目線の話という気がします。

なんだか、本書の批判記事のようになりましたが、新書ということでわかりやすく書かれたために、こんなことにもなっているのでしょう。

それにしても、こうやって「アスペルガー症候群」という言葉が広まることで、ホッとする人や、コミュニケーションが楽になる人が増えると同時に、なんだからレッテル貼りのようになって、わかった気になって、逆にコミュニケーションを阻害するような気もします。こうやって、人そのものに名前をつけることはわかりやすいですが、可能性を奪ってしまうと思うのです。

たとえばの例ですが、私は9年前にコーアクティブ・コーチングのワークショップで、「事柄に焦点を当てる聴き方と人に焦点を当てる聴き方の2種類がある」という話を聞いて、かなり大きなショックと気付きを得ました。

それまで、「宇都出は人の話をちゃんと聴いていない」とよく言われていたのですが、自分ではまったくそれがわからず、悩んでいました。それが、この二つの聴き方を知って、「なるほど!」と思ったのです。

つまり、それまでの私は「事柄」に焦点を当てる聴き方ばかりやっていました。「人」に焦点を当てる聴き方は私の範疇になかったのです。「人」に焦点を当てる聴き方も意識することで、私のコミュニケーションはかなり変わったと思いますし、人間関係もかなり変わったでしょう。

「アスペルガー症候群」の人は「モノ」、つまり「事柄」にばかり意識がいくようですから、私はある意味、「アスペルガー症候群」だったのかもしれません。でも、「人」に焦点を当てる聴き方を学ぶことで、それが改善されたともいえると思います。(本質的には、「事柄」に焦点を当てるのが得意というかデフォルトであるのには変わりませんが)。

そして、聴き方の技術として、このことを本に書いたり、セミナーでお伝えしてきましたが、これを知ることで、コミュニケーションを改善されたという体験は数多く聴いています。

このように、聴き方をはじめ、そういった意識の使い方やスキルレベルの話をしていくだけでも、十分に楽にコミュニケーションできたり、毎日が楽になると思います。そして、そのほうが、「アスペルガー症候群」というように人にレッテルを貼るようなことをするよりもメリットがあるのではないでしょうか?

まだ、新書1冊だけの理解で、私の理解が違うのかもしれません。引き続き、学んでいきたいと思います。

| 宇都出雅巳 | - | 22:50 | comments(2) | - |
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1年以上遅れのコメントで失礼します。

>5番は表情から意図を読み取ることができないという意味だと思います

ご指摘ありがとうございました。

たしかに、そのとおりですね。失礼しました。。。

宇都出
| 宇都出雅巳 | 2011/06/10 1:38 AM |
5番は表情から意図を読み取ることができないという意味だと思います
| 名無し | 2010/05/18 11:39 PM |









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