宇都出ブックセンター

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ケン・ウィルバー『万物の歴史』(A Brief History of Everything)
ケン ウィルバー
春秋社
¥ 4,200
(2009-09)

 トランスパーソナル心理学の理論家、ケン・ウィルバーが対話形式で、その理論をわかりやすく解説した本。


ウィルバーの基本的なフレームワークである「四象限」(個的ー集合的 外面的ー内面的の組み合わせ)、そこから出てくる「ビッグスリー」(私・私たち・それ、美・善・真)を軸に、タイトルにあるように「万物の歴史」、万物の動きが語られます。

その根底にあるのが、アーサー・ケストラーが提唱した「ホロン」という概念。

素粒子にしても原子にしても、細胞にしても、個人にしても、会社にしても、地球にしても、これを「ホロン」からなるものとしてします。

この「ホロン」。

その本質は、全体でありながら、かつ、より大きなものの部分であるということ。
あらゆるホロンは一個の全体としてそれ自体のエージェンシー(独立性)を持つだけでなく、また、他の全体の部分としてのコミュニオン(交流)によって適応しなければならない。もしどちらかを怠ると、つまりエージェンシー(独立性)かコミュニオン(交流)のいずれかを怠る、あっさりと消されてしまう。存在しなくなるのです。
この考えは、私が大好きなフレームワークである「ニューロロジカルレベル」とも重なってきます。(ニューロロジカルレベルはNLPユニバーシティのロバートディルツ氏が開発したモデル)

 ちなみに、こちら↓は私がニューロロジカルレベルのワークを解説した動画です。
 http://youtu.be/u24KlnG0p24

われわれはついつい、一つのレベルにとどまり、停滞しがちになりますが、この「ホロン」や「ニューロロジカルレベル」を頼りに、より大きなもの、より小さいものに意識を向けて、レベルを動かすことで、いろいろなものが見え、気づくことが多くなります。

なんだか、ウィルバーの「万物の歴史」からはなれましたが、このあたりをベースに、だんだんと「四象限」や「ビッグスリー」などを意識していくと、この分厚い本もなじんで理解できるように思います。

壮大な万物の歴史を描いた本書の中で、自分の中で印象に残ったのは、人間の歴史の中で書かれていた「男性の家族化」というもの。
狩猟的社会が最初に出現したのは、百万年から四十万年前までの間のいつかです。ハーバーマスが指摘するように、最初の人間をサルおよび原人から分離したのは、経済でも、あるいは道具でさえもなく、むしろ父の役割の発明、つまりハーバーマスが「男性の家族化」と呼ぶものです。生産的狩猟と生殖的家族の両者に参加することによって、父は二つの価値領域に架橋し、特に人類の進化の始まりを記したのです。妊娠した女性は狩猟に加わらなかったので、この仕事は好むと好まざるとにかかわらず(ほとんど好まなかった、と私は推測していますが)、男性の務めになったのです。
5歳と1歳の子どもを持つ父親なので、この部分が一番印象に残ったのでした。。。自分が果たしている父親という役割、二つの価値領域に架橋する、そんな人生の歴史に思いをはせると、なんとも考えさせられたいのでした。。
| 宇都出雅巳 | - | 08:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
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