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「人生のアルバムに貼る写真というのはほとんど、「はい、チーズ」のポジフィルムだ」
岡部 明美
角川学芸出版
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(2008-03)

 このブログでもその著書『構造構成主義とは何か』を紹介した「人を助けるすんごい仕組み」西條剛央さんが、ツイッターの中で「天才的な指導者」なんていう言葉を使って紹介されていたので、興味を持って読んでみました。

この本は、バリバリのキャリアウーマンだった著者が、出産、大病をきっかけに、身体、そして心に目覚め、東洋医学、ホリスティック医学、さらには、心理セラピーにのめりこみ、さまざまな気付きを得ていく様子が書かれています。

自分は大病はしていませんが、吃音や近眼、アトピーをなんとかしたいという思いから、高校生ごろから、心理療法や玄米菜食などの東洋医学にのめりこんだ経験があるので、昔を思い出すように読みました。

著者はワークショップ・トレーナー、カウンセラーとして活動されているそうで、私もコーチ、研修講師と、似たような仕事をしています。

おそらく、コーチやカウンセラーになられている人の多くが、著者のように大病、もしくはそこまではいかなくても何か人生の困難に直面し、自分を見つめなおすなかで、コーチングやカウンセリングを経験し、自らがそれを行う立場になっているでしょう。

ということで、本書の内容は自分自身が経験したことも多く、さらっと読んでしまいました。

その中で、なんだかグッときたのが、だれもが持っている「写真アルバム」最近はデジカメなので少なくなっているかもしれませんが)についての話。

著者は母親から愛されていないのではとずっと思っていたのですが、思い切ってそれを母親に打ち明けたところ、実は母親のほうも、娘の著者から愛されていないのではと思っていたということがわかり、二人でおお泣きしたという話のあとに書いてあったものです。

ちょっと引用させてもらうと

JUGEMテーマ:読書

その夜ふと「人生のアルバム」「写真」という言葉が浮かんできた。人が自分の人生のアルバムに貼る写真というのはほとんど、「はい、チーズ」のポジフィルムだ。アルバムに貼られた私の写真、家族の写真はみんないつも笑っている。何の問題もない、ご機嫌な顔、楽しそうな顔をしている家族の写真ばかり。まるでアルバムだけを見れば「太陽の家族」みたいだ。

 私の、そして、家族のネガフィルムなんて一枚もない。「ネガフィルム」はみんな自分の心の中にしまいこんでいるのだ。心の中にしまわれて思い出すことさえ自分に禁じられる悲しみの写真の何枚か。アルバムに貼られた写真は、いつかセピアカラーになっていくのに、心の奥深いところにしまわれた写真たちは、しまいこんだ時の色のまま、傷ついた心のままひっそりと生き続ける。

 その何枚かのネガフィルムがあるために、過去を振り返ることには心の痛みが伴う。キラキラと輝いていた日々、無邪気に笑っていた日々もたくさんあったはずなのに、思い出すことが苦しみにつながるそれらの写真が、過去を曇らせ、光にあふれていた日々さえも遠くに追いやっていたのだ。

確かにアルバムの写真はみんな笑っている、もしくはかしこまった顔のものばかりですね。

しかし、当たり前ではありますが、家族との生活では、そんなシーンだけでなく、喜怒哀楽、いろいろな思い、シーンがあります。

で、自分もこの箇所を読みながら、自分の家族との思い出のことをあれこれ考えて、何かグッときたのです。

父親は私が大学のときに亡くなりましたが、母親はまだ元気でいてくれているので、一度、ゆっくり話したいと思いました。

そして、自分には5歳と2歳の息子がいますが、彼らもいろいろな思いを抱きながら、毎日生きているんでしょうね。

| 宇都出雅巳 | セラピー | 13:27 | comments(0) | trackbacks(1) |
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