宇都出ブックセンター

本が大好きな宇都出雅巳(まさ)が、本の紹介をしています。
<< 「人生のアルバムに貼る写真というのはほとんど、「はい、チーズ」のポジフィルムだ」 | main | ソウルダスト――〈意識〉という魅惑の幻想 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| スポンサードリンク | - | | - | - |
ギャンブル依存との向き合い方
 この本はギャンブル依存回復施設であるNPO法人・「ワンデーポート」にかかわる人が書いた本です。

その一人、中村努さんは自らがギャンブル依存の経験があり、そこから回復した経験を持ちます。

私はパチンコやパチスロ、競馬などはまったくやったことはありませんが、FX(外国為替証拠金取引」にはまり、いわゆる「ポジポジ病」(ポジションを常に持ちたくて、やってはいけないとわかりながら、売ったり、買ったりしてしまう症状)で悩んだ経験があります。

頭では「やってはいけない」とわかり、日誌にも「もう二度とやらない」と書いて、何度も自分に誓いながらも、気づけばついつい同じ過ちを繰り返してしまう……

NLPやコーチングなど、意識や感情のコントロールはかなりしてきて、自信があったものの、そんな自信は粉々に打ち砕かれました……

そんな私なので、「他人事」ではないと思い、手に取り読んでみました。
 「依存」の治療、回復方法としては、アルコール依存からの回復として始まった自助グループによるものが有名です。

 AA(アルコホーリクス・アノニマス)のサイト


このアルコール依存で有効だった手法は、ほかの依存にも使われるようになっており、ギャンブル依存にも自助グループが立ち上がっています。

 GA(ギャンブラーズ・アノニマス)のサイト


著者の一人、中村努さんも、こうした自助グループに通うことにより回復した経験を持ち、最初は自助グループを軸にした回復援助を行っていたそうです。

しかし、数多くのギャンブル依存の人とかかわった経験から、それだけではうまくいかないということに気づき、そのことを伝えたいという思いで書かれたのが本書です。
たくさんの利用者の人たちと接する中で、新たな発見がいくつもありました、開設から、5、6年くらい経過したころ、ギャンブルにはまっている背景は一人ひとり違うことが見えてきました。利用者の中には、グループセラピーやミーティングに参加すればするほどに状態が悪くなっていく人がいることに気づきました。再びギャンブルをやってしまう人もいました。その人たちの支援をしていく過程で、あえてミーティングへの参加を控えてもらってみたところ、ギャンブルが止まり、安定する人がいました。金銭管理など生活面での個々の課題に取り組んでもらったところ、仕事に就くことができる人もいることがわかりました。私たちにとっては驚きでしたが、それは真実でした。

特にその中で浮かび上がってきたが、「発達障害」との関連。

たとえば、自閉的特性を持つ人は「罪悪感」をもつことが苦手だという特性があります。

そのことを知ることで、家族などに「罪悪感をもてない」という人に対して、これまでは「自分に向き合っていない、自分の気持ちに正直でない」と思い勝ちだったのが、「罪悪感をもてない苦しみを正直に語ってくれている」と理解できるようになったといいます。

「一人ひとり違うという視点に立つ」

「一人ひとりにあった支援を組み立てる必要がある」

これはもっともですし、言葉でいうのは簡単ですが、それを実際に行うこと、その深み、大変さというのを、本書を読みながら強く感じました。

そして、ギャンプル依存の人の家族に対するアドバイスが、自分が思っていた常識とはかなり違っていました。

たとえば、家族が心得るべき3つの基礎として挙げられているのは


 ○ ギャンブルなどの問題行動を無理に止めない

 ○ お金の問題には関与しない

 ○ 仕事や手伝いなど「何か」をやらせようとしない


これと真逆の行動をやりがちではないでしょうか。。。

お金の問題については、さらに、著者の一人で精神保健福祉士の方が、「法律家ではない立場から」と前置きしたうえで、5つの助言を行なっています。

  _搬欧返すことを繰り返すな! −−家族の生活を守ろう

 ◆)椰佑蓮∈はお金の問題の責任をとれる状態にはない!

  家族が立て替えると事態は複雑になる!

 ぁ_搬欧隆靄榲なスタンスは、お金の問題に首を突っ込まないこと!

 ァ〕絞慂は、開けない、見ない!

どうでしょう? けっこう意外だったのではないでしょうか?

また、最後の第4章は「借金にはどう対処すればいいのか−−家族が知っておきたい重要なポイント」として、司法書士である著者の一人が、法律家の立場からみた「借金」への対処法が詳しく書かれています。

ここでも強く主張されているのは、

「借金の肩代わりは誰のためにもならない」

「家族は借金返済の手助けをしてはいけない」

こと。

やはり、そうなんですね。。。

自分であれば、近い人がサラ金から借金していて困っていれば、その利息の大きさが心配なこともあり、ついつい肩代わりしてしまおうとするだろうなあと思います。

もしあなたがギャンブル依存だったり、周りにギャンブル依存の人がいる場合は、ぜひ読んでみてください。
| 宇都出雅巳 | トレーディング | 11:07 | comments(0) | trackbacks(0) |
スポンサーサイト
| スポンサードリンク | - | 11:07 | - | - |









http://utsude.jugem.cc/trackback/227
+ LINKS