宇都出ブックセンター

本が大好きな宇都出雅巳(まさ)が、本の紹介をしています。
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幻想が幻想を見るとどうなるんだろう
 「お金は幻想である」

 「マネーゲームにはゴールがない」

これ自体は本当です。

金(きん)の裏づけがあって紙幣が発行されていたときと違い、今や野放図にバンバンと紙幣が発行されています。

精巧に印刷されているとはいえ、ただの紙に価値を感じるのは単なる約束ごと、幻想といってもいいでしょう。

FXなんて取引していると、レバレッジで何十倍、海外口座であれば何百倍の取引ができ、10万円しかないのに、2000万円、3000万円分の通貨取引ができるのを体験すると、お金はほんと幻想だと思います。

そして、あくなき利潤の追求を続けて、世界を駆け巡り、人間を働かせ続けるマネー資本の動きを見れば、マネーゲームにはゴールがない、終わりがないことをひしひしと感じます。

 しかし、この本はこんなことで、この「マネーゲーム」を脱出しようというのではありません。

 もっとぶっ飛んでいます。

 今、体験しているこの世界、経験は、お金とか「マネーゲーム」とかだけでなくすべてが幻想だというのです。

 まあ、「すべてが幻想」というなら、それもそう思ってもいいかもしれません。

 ただ、この本がさらにぶっ飛んでいるのは、
 「本来の自分」なるものが作っている「幻想」だということです。
  (幻想を作っている仕組みは「ホログラム」なるものだそうです)

 先ほど「すべてが幻想」だと書きましたが、それは違っていますね。

 「本来の自分」は幻想を作っているのですから、これは幻想ではないということです。 そして、それ以外はすべて幻想だといいます。
あなたのホログラムの中にいるほかの人たちは、あなたの指示通りに話し行動する俳優です。あなたのホログラムでは、ほかの人たちは独立した存在でも独立した意志を持っているわけでもなく、何の力もありません。ホログラムの中身は100パーセントあなたが創造したもの、あなたに関係するものです。ほかの人たちのホログラムのことは、ほかの人たちに任せておきましょう。
いわば、映画「マトリックス」や「トータルリコール」などで見られたような世界ですね。

しかし、これらの映画でもそうですが、その夢から覚めれば現実があるわけですが。。。

本書は「本当の自分」なる存在だけが現実で、あとは幻想という立場のようです。、

うーーん。 このあたり、中途半端というか、ご都合主義というか…… ですね。

なお、先日紹介した『ソウルダスト』や、かなり前に紹介した『ユーザーイリュージョン』などで書かれていることですが、<私>という意識こそ幻想であることが脳科学の分野では言われています。

本書でいう「本当の自分」なるものは、おそらく<私>という意識と重なるものだと思うので、それこそが幻想であるといえるわけです。

幻想である「本当の自分」が「この世界は幻想である」と思う……

なんともややこしい話ですが、こうなるとどういうことになるんでしょうね。。。

なお、l本書の後半で紹介されている、マネーゲームから脱出する、すなわち、すべての創造主たる「本当の自分」に力を取り戻すための方法は、
すべてに感謝することや、不快なエネルギーをあえて強く感じることなど、セラピーやコーチングなで使われている、よくある方法です。

そういった方法が役立つことは事実ですが、それこそ「私はすべての創造主である!」という幻想を強化し、自分に信じ込ませるものにすぎないように感じました。

さらにぶっ飛んだのは、この本がアマゾンレビューなどで高い評価を得ていることです。

なんでもすぐに信じやすい私ですが、この本の内容は???だったのですが……

このブログでも紹介したことがある『引き寄せの法則』がベストセラーとなり、多くの人が信じている世の中ですから、当然なのかもしれません。

絶賛しているレビューを読むうちに、「自分の感覚が間違っているのではないか……」などと思えてくるから恐ろしいものです。

あなたはこの本、どう読まれるでしょう?
| 宇都出雅巳 | 宗教 | 19:20 | comments(0) | trackbacks(0) |
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