宇都出ブックセンター

本が大好きな宇都出雅巳(まさ)が、本の紹介をしています。
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NLP、コーチング、インプロ、脳。すべてがつながり始めた
ユーザーイリュージョン―意識という幻想
ユーザーイリュージョン―意識という幻想
トール ノーレットランダーシュ, Tor Norretranders, 柴田 裕之

以前、ご紹介した『脳はなぜ「心」を作ったのか?』(前野隆司著)を紹介しましたが、その本の元ともなっている本です。

500ページにもわたる大著で、なかなか取っ付きにくい本ですが、読んでみると、とてもわかりやすく刺激的な話がこれでもかこれでもかと出てきます。

前野さんの本でも取り上げられている“リベットの実験”についても詳しく触れられています。この実験は、自発的に何かやろうという意図を意識するのは、実は脳がそれをやる決定をして実行し始めてから、0.5秒たった後であることを明らかにした実験です。

例えば、あなたが自分の指を動かそうと思った瞬間から0.5秒前に、実はすでに無意識レベルでは動かすという意思決定が行われていたということです。

不思議ですよね。

この本の副題は「意識という幻想」。前野さんの本でもそうでしたが、<私>という意識は錯覚であるというもののです。本書では、このリベットの実験以外にもさまざまな研究結果とともに、脳、意識、無意識のなぞが解き明かされていきます。


一つ例を挙げると、ある実験結果は次のようなことを導き出しています。

●人はまったく意識しないものに対しても反応しうる●

●無意識のうちに刺激に反応するより、行動を決意するほうが時間がかかる●

これもよく考えてみれば、うなづけると思うんですが、頭で考えるよりも身体が動くほうを優先させたほうがいい場合があるということですね。

本では、西部のガンマンの例が挙げられています。

「主人公は自分から仕掛けることはしないが、必ず勝つのはなぜなのか? 」

これも、上の結果からみると当然といえば当然です。

主人公からは仕掛けないので、悪漢のほうがいつ撃つかを決めることになりますが、この「行動の決意」が悪漢の動きを遅くさせることになります。一方、主人公は悪漢の手が動くのを見た瞬間に、反射的に動き、まったく無意識に銃を抜きます。そこには「行動の決意」にかかわる時間が必要にならないのです。

また、「おおっ」と思ったのは、この本の中で「インナーゲーム」や「インプロ」について触れられていた点。どちらについても、解説書をこの“宇都出ブックセンター”で紹介済みですが、自分なりにいろいろと興味を持って広げてきた分野がつながって、とても腑に落ちたというか、うれしかったです。

どういった文脈で出てきたかというと、
●<無意識>の「自分」の可能性を思い切り発揮させるためには、<意識>の「私」を黙らせることが必要。

つまり、私がコーチングのメールマガジンで書き続けている「考えない」ことです。
われわれのほとんどが無意識であること、それはしっかりと反応すること、意識するよりも反応が早いことなどを考えると当たり前ですが、改めて無意識の膨大さ、重要さを感じさせられます。
そして、インナーゲームやインプロがいかに合理的なものかが、すっきりと理解できます。


なかなか手に取りにくい本かもしれませんが、コストパフォーマンスはとってもいい本ですよ。

お勧めです。




| 宇都出雅巳 | - | 12:55 | comments(3) | trackbacks(1) |
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フォトリーの人の「言いたいのは結局はこれだけ!」というのは、とても 意味深(?)ですね。

本から何を得るのか?
 ・自分に役立つ情報を取得するのか?
 ・著者との対話を通して、自分自身と対話するのか?(以前、そのようなことをMasaさんは言われていましたよね)
それによって、異なるアプローチがあるのかもですね。
現在フォトリーを修練中の私にとっても示唆深い内容でした。 ありがとうございました。
| matsukatsu | 2006/01/04 9:50 AM |
matsukatsuさん

こちらにもコメントありがとうございます。

コメントを読んで、改めて、そうなんだ!とうれしくなりました。今は「聴く」ことを中核にブチブチとシナプスがつながるようにいろいろなものがつながり始めています。

ほんと楽しいです。

速読かフォトリーディングか?

私はどちらも極めていないのでなんともいえないのですが、こういった本をフォトリーディングをやられている人がどう読むのかは興味があるところです。

フォトリーディングをやっている人が本を読んだ感想を読むと、「この本は長いけれど、言いたいのは結局はこれだけ!」というものが多いように感じます。

この本をどう切るのかは興味あるところです。

| Masa@宇都出 | 2005/12/30 4:25 PM |
Masaさん、メルマガからこちらに来ましたが、点が線に、線が面に、それが立体的になってきているのですね!
私も人生において、そういう取り組みをしようと思っていますので、とってもうらやましく感じます(笑)

それとこんな分厚い本を、他の本と同様に読むためには、やっぱり速読でしょうか?フォトリーディングでしょうか??? Masaさんはどっちなんだろう、興味あり、です。

すみません、つまらん感想になってしまいましたが。
| matsukatsu | 2005/12/27 8:42 PM |









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脳はなぜ「心」を作ったのか?
ちょびっとシンクロしてきたので紹介します!!宇都出ブックセンターのutsudeさんは、allaboutjapanでコメンテーター?もしている方で、いつもメルマガを楽しみに読ませていただいています。その中で、『脳はなぜ「心」を作ったのか?』(前野隆司著)という本の紹介を
| ありがとね。 | 2005/01/25 3:52 PM |
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